2009/03/22

さらば、技専

まとめ。

上松技術専門校、怒涛の1年。

荷物を4月からの新天地に移動させ、自分だけは家に帰ってきて、ぼちぼち3日が経過しようかとしている。

大慌てで何かするほどのこともなく、でも、暇で暮らしているわけにもいかず、なんなの、この宙ぶらりん感。

そんなときに思うのは、技専での日々であったりする。


春の頃。

はじめて見る道具の数々に、戸惑いを隠せない。

「はい、白書き出してー」

といわれてるのに、なぜか手にしてじっとしてるのは、自由定規だったり。
おいおい、それじゃないでしょーって。

砥石が可愛くて大切で、部屋に持って帰って畳の上に並べておいたら、畳がカビてやがって、それ以来扱いが雑になったり。

なんやかんやの行事が多かったのも、この春から初夏にかけての頃。

林業体験、体育行事、勝手な暴飲。
などなど。


夏の頃。

仲間と出かけてたことが、思い出。

開放的な気分をより上昇させる、そんな背景に流れてた音楽。

いまになってあらためて聴くと、あの日々のカラリとした空気や熱気が、きちんと甦る。


秋の頃。

夏を経て、これからの行く先がおぼろげに見え、身も心もひとまず落ち着いたかな。

そんななかで制作に没頭。

確かに充実してた。


冬の頃。

いよいよフィナーレに向けて、ガクブチと完全に向き合う。


こんな学校での時間と同時に、寮での時間が同時に進行していた。

周囲の仲間からいわせると、自分は、がらりと変わったらしい。

春・初夏の頃は、寮内あちこちに出没しては大騒ぎしていたのが、ある時期を境にぱたりと姿を見せなくなったと。

そうなのだ。

いつ、と断定できないが、気づいたら部屋にこもって過ごす時間が寮での大半になった。

部屋で、ただひたすら音楽を聴く2時間3時間が至福で、悦だった。

ある日、ほとんどの人が外出してるとき、最後に残っていた人達が日暮れととも出かけていく姿を部屋から眺めていたとき、身震いするほどの「自分ひとり」を感じていた。


でも、ひとりという本気の実感はなかった。

学校に行けば大騒ぎする仲間がいて、話したいときに、話したい人のそばに行けば、受け入れてもらえた。

自分の時間と、人と過ごす時間が、うまい具合に分離しつつも絡み合っていた。


だからなのか?
この1年は、激しくも、静かにも、充ちていたし、その両方があっての1年だった。

どちらかだったら、いま、終えての「充ち」は、ちょっと違うものだったかもしれない。


そんな技専での毎日は、技術を学ぶ「有」的なものだけでなく、何も無いような「間」の存在があってこそだったのかもしれない。

ものを作る意識と、そこに生まれる少しさめた距離。

それは決してネガティブな空間や間ではなく、充ちてたからこそ知りえた感覚のような気がする。


これから、何年、何年と時間が積み重なっていくなかで、ここでのこの感覚がブレないまま、ものを作り続けていくことは理想。

そしてまた、みんなと会うんだろうな。

動き続ける原動力をここでもらった。

動き続けていたら、きっとまた、みんなと会える。


ありがとう、技専。

さらばじゃ。

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2009/03/08

旅上

終わるのに、終わるという実感があまりわかない。

旅の終わりのような、妙な浮遊感なのだ。

半年のトルコの旅も、一年の大陸移動の旅も、特別な幕切れや決定的な終わりを示す動機もなく、あまりに自然に退いていることが、やはり浮遊してる何かを感じていた。

途中々々の小さな出来事のほうが、凝縮した寂しさだったり、強烈な楽しさを感じていたような気がする。

なのに、それらをひとつにまとめてひっぱってきた「終わり」というものは、漠漠と大きすぎるのだろうか?かかえきれていないのだろうか?

なんだか、とりとめなく、ぼんやりとして、小さな出来事のような鮮烈さがない。

ここでの一年も、そんなだ。

目の前の山の景色。

「小川」という名の轟音川。

美しい音楽と何もしない時間。

カンナに刃を仕込む音。

ゲンノウでノミを叩く音。

壁打ちのぽこぽこ音。

ときおり、奇声。

自分を取り巻く空間に満ちている音が、ここでの生活の一部で、それらは「かたち」ではない。

確実に掴めるものではないけど、たしかに「在る」という実感。

こんなのの積み重ね。

だから、旅の感覚と近い。

何年も時間が過ぎたとき、ふと思い出すのは、そんな、ぼんやりとした輪郭をなぞるようなものなのかもしれない。

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2009/02/26

終わりの始まり

いよいよ、学校卒業も間近。

いまだに、カンナだノミだ、手道具の整備はできないけど、機械の扱いも危険いっぱいだけど、木材倉庫行っても、どれがなんだかわからぬまま、材ひっぱりだしてきちゃうけど。

それでも、卒業です。

あと数週間で、ここを出るんです。

木と向かい合って、自分にはまだまだ足りないところばかりだけど、でも、自信を持っていえることは、ここに来てよかった。

ホント、そう思う。

これからも、ずっと、ものを作り続けていく。
そのベースにあり続けるのは、きっと、ずっと、木だ。

だからこそ、ここで学んだこと、見たもの、感じたものは、より、磨きがかかり、いつまでも自分を支えてくれるだろう。

そんなで、木に申し訳ないものは作れない。
中途半端なものも作れない。

私の作りたいものは、うつくしいガクブチ。

に尽きるわけです。

そこに辿り着くまでが長い道程で、その先にみえるのが、究極の理想である「無」。

みえないものをかたちに。

かたちある、無。

ガクブチは無限です。

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2009/02/13

結果

大阪工芸展の結果が出た。

ガクブチ、心配されてはいたが、辛うじて入選。
「クラフト部門」の入選は厳しい。
と言われてたのもあって、ひとまず良かった。

でも、ガクブチは、まだまだなんだろうな。
今回作ったものの出来であるとか、完成度うんぬん抜きにしても、ガクブチの存在そのものが。

世間から見れば、ガクブチは裏方。
表だって意見することなんて、まして、作品として出てくることなんて御法度だ。

だからこそ、言おう。

私の作るガクブチは、私の作品だ。

私の「言葉」だ。

そんなガクブチに語らせることは、まだまだある。

世間の風当たり、批評なんてクソくらえ。

私は作り続けるぞ。

絶対、諦めない。

まだまだ。


先日、ある先生が残してくださった言葉。

ものを作る立場の人間っていうのは、詩人の役割のようだ、と。

詩人の役割

見えてはいるが

誰も見ていないものを

見えるようにする

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2009/02/05

アズヲ・ガクブチ

「ガクブチが作りたいんです」

そんな言葉とともに、この学校に入ってきた。

そして、修了まで1ヵ月あるかないかの今、ようやく「自分」のガクブチを完成させた。

明日発送という工芸展に出品するためのガクブチが、今日やっと出来上がった。

「間に合う?」

担任からも校長からも度々きかれ、こちらとしてはとにかく間に合わせるしかなかった。

土壇場で根本的な要となる構造をかえざるを得なくなったとき、本気で厳しいぞと思った。

なぜなら、そこに到るまでの作業も予定より全然時間をくっていたからだ。

でも、どんなに慌てていようが、暴走してようが、担任は決して手を出さなかった。

最初から最後まで、自分で作る。

そう、これが初めての「アズヲ・ガクブチ」なのだ。

どんなかたちであっても、自分で作りきらなければ意味がない。

そんなわがままな生徒を信じてくれたのか、最後まで放置、自由に泳がせてくれた担任に感謝。

無事完成したガクブチは、入選すら難しいかもしれないとのこと。

会場に飾られることもないかもしれない。

それでもなんでも自信を持っていえること。

「これが、アズヲ・ガクブチ」

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2009/01/28

原因不明

なんだかよくわからぬまま続行。

先日、病院へ行くも、なんでしょうねえ、漆ならもっとひどくなるでしょう?

って、おいらに問いかけるなよ。
おいらがわからんくて来たのに。

「これ治りかけ?」

「いや、いまが一番ひどい盛り」

「最近、風邪ひいた?」

「いや、すこぶる元気です。ただ、かぶれてるだけです」

「ふ〜ん」

結果、塗り薬を二種もらって帰ってきた。

実は、手だけでなく顔もかぶれてしまったのだ。

かぶれの原因もわからず、顔までかぶらせて、それでもなお、漆作業は続いている。

なんなんでしょう。

人生こんなもんです。

薬を塗りはじめて3日、悪い方へはいっていないので、もうしばらく様子をみるつもり。

ダメなら病院変える。

みんな、そういってる。

病院変えなあ。

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2009/01/25

最優先事項、変更

数日前までの最優先事項はガクブチで、この間に合うか間に合わんかの狭間で、明日なにをやるか考えていた。

しかし、急遽変更。

病院行きが、最優先事項。

先週から、手が変だった。ぷつぷつが。

痒いかといったら、特定時間以外は全く痒くない。

この、ぷつぷつが出るようになってから、必ず深夜3時頃に目が覚める。

で、しばらく、掻く。
満足。
寝る。

そんな生活が続いていた。
日常生活には支障がないし、まあ、しばらくこのまま様子をみようかと思っていた。

これで止めときゃいいのに、学校の仲間に言ってしまった。

言わなきゃよかった。

「わー、かぶれてるー」

「漆だ、漆だー」

確かに、いま、漆を使っているが、手に付いた覚えはないし、春から散々使ってきて、え?いま?

「漆かなあ。なんか違う気がする」

と言っても、周囲は

「漆です!」

挙げ句、漆用の塗り薬までもらう。

「もう、痒くないし家にまだあるから」

と、漆かぶれの仲間から薬を。

「劇薬って書いてあるよ」

「へーき、へーき。塗ってみな」

その晩、さっそく塗ってみる。
あれ?いつもとなんか違う。
変だな、ちくちくするぞ。
まあ、いいや。
とりあえず、寝よ。

いつもどおり、深夜に目が覚める。
掻いてくださーい、のサイン。

でも、いつもと違う!
がばっと跳ね起きる。
痒みが尋常じゃない。

なんだこれ!
手がぶくぶく腫れていくのが、暗闇でもわかる。
掻きまくり、皮膚がびろーんと垂れ下がってしまったでねーの。

これは、まずい。

翌朝、手がー、ワタクシの、おててがー。
寮内、彷徨。

ただならぬ事態に動揺しながら、うろちょろしてると

「これ、しもやけだよ」

と言われ、またも新たな薬を塗ってみる。(どんどん塗っちゃうね、この人は)

ひー、どーしよ。
どんどん痒くなってくし、腫れてくー。

わー、もう、ムリムリムリ。

なんだかよくわかんないけど、おてて気持ち悪い様相になってしまったし、こわいー。

病院行くか。

ちゅか、散々勝手に劇薬とか塗る前に行ってください。

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2009/01/17

ガクブチ作り

ガクブチを作ってます。

1週間、ぶっとーしでひたすら糸ノコに向かうその姿たるや、地味以外のなにものでもない。

地味の極みに到達した想いでございます。

そんな糸ノコでなにをやっていたのかというと、今回のガクブチの顔となる透かし彫り。
これを作ってたんです。

絵柄を正月休みに作っていた段階で、この柄を糸ノコで切り抜くとなったら相当しんどいだろうと予測はついていた。

もちろん、その通りだった。

まわりからは、「割れる割れる」とネガティブな声援を頂きながら、無事割れることなく完成。

といっても、これでおしまいってわけでなく、ペーパーをあてて成形して、加飾して、ガクブチというかたちにしなければ。

透かし彫りでおわりじゃない。

それより、間に合わせなくてはいかん。

いつの頃からか、木芸は2月にひらかれる「大阪工芸展」に作品を出品するならわしに。

ここは長野なのに、なんで大阪なのか、とか。
なんで大阪のに出すのか。他の場所じゃないのか、とか。

ま、ま、疑問は残るものの、とにかく出すっていうんで、出さねばならない。

例年だと、「くりもの」を出品する。

今年も、おそらく自分以外は、くりもの。

でも、自分だけ、ガクブチを出すことになっているが、いかんせん、完成してない。

それなのに、来週には出品申込書を送付。
出来上がってもいない作品に、タイトル付けて、書面だけは完成させちゃう。
大丈夫なのか、こんなで。

今年も、見切り発車は健在のようです。

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2008/12/20

木芸の忘年会

あっという間に12月で、もう少しで1年が終わる。

そして、忘年会。

お世話になった講師の方々と木芸のメンバー。
あわせまして、16名。

呑む者も呑まぬ者も、講師も生徒も、みな自由に、和やかに、ワイワイと。
鍋を囲み、楽しく盛り上がりました。

ワタクシは幹事という立場上、入り口の端においやられ(というのは名目で、人一倍うるさいんで)あたふた。

呑む幹事っていうのは大変だ。
呑む呑むいいながらも、
え?おビール足りない?
なに、今度はおジュース?

呑んでられないじゃないか。

そんなでも、しぶとく呑み続け、アホな話で暴走し、まわりが見えてない幹事。

次は謝恩会。

こんな幹事が仕切ってていいんでしょうか。

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2008/12/13

不眠に機械

今週一週間は何故か原因不明の不眠が、まる一週間続き正直しんどかった。

今までそんなになったことはもちろん無く、最初のうちは、こらなんだ?珍しいな。
なんて面白がってたのだが、それが3日4日と続くと面白さをこえて、たんなる不調であって、こらいかんぞと。
意味不明な頭痛との闘いなわけです。

そんなときに、機械を使うことに。
今年中に次に作るものの準備をしなければと思っていたから、ふらふらしながら材料倉庫から材を引っ張りだして、よれよれしながら機械を。

先生から

「大丈夫?具合悪そうだけど」

と聞かれ、

「ダイジョブ」←大丈夫じゃない。

ヨイショヨイショ、ひとり掛け声かけながら木を

動かそうにも動かんのです。

果敢に挑戦しようとすると、ぐら〜って。
あわわ、倒れる倒れる。

倉庫にあるのは、板といえど長さ3メートル近くの板で、当然だが軽くない。
そら、木だって生きてるわけだ。
軽くなってる場合じゃない。

「自営だから、こういうのも自分でしなきゃね」

「はいっ!」

答えとは裏腹に、よれよれなうえに木は重く、バランス崩しまくり。

ズドーン。

その辺に置いてある板をなぎ倒しながら前進。

「あぶないあぶない」

先生が後ろからついてきて、直す。

アズヲさんは

「ダイジョブですっ!」

って言って、ひたすら前進。
あんたは大丈夫だろうけど、まわりが大丈夫じゃないだろ。

その後も暴力的に力技で材を台の上にのせたり。←だって重いんだもん

機械ずっと使ってて、放心状態になってたり。←刃がキレてないのに、ひたすらやって大事な材がメロメロ。

さすがにこりゃいかんということで、薬投入。

そしたら、ぷるりん!って回復。
今までの不眠はなんだったんじゃい。

週あけたら、年内残りわずかの実習。
やりきらねば。

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2008/12/04

念願のガクブチ

ガクブチの作れる機会を虎視眈眈とねらっていた。

前期がダメで、夏休みあけがダメで、

そして「竹」になって。
迷いはないわけです。
竹といったら、ガクブチでしょう。

外縁と内縁の間に編んだ竹を挟み込んだガクブチ。
作りましたよ。
やっと。
念願のガクブチ。

これを皮きりに、いま、次々とガクブチを作ろうと目論んでいるのであります。
現在、編んだ竹の切り離した部分を飾るガクブチを制作中。

ルーターと昇降盤をぶるぶるしながら使い、自分の思い描くかたちの木地を作れたことに感動。

今まで木地は職人さんに頼んで作ってもらっていたから、この「自分で」っちゅうのがたまらなく嬉しい。

今日はやっとこさ、ベースの色を塗った。
明日は、それに違う色を重ねる。

あー、ガクブチ。
やっぱり、大好き。

一生、作り続けてく。

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2008/10/30

4人目の先生

木芸は夏が終わると、それ専門の先生がやってくる。

まず、漆の先生。
続いて、ろくろの先生。
そして、くりものの先生。
で、次は竹の先生が控えている。

同じ先生から、一年間ずっと学ぶのも決して悪いことではないと思う。
しかし、これだけめまぐるしく変化することもそうそうにないので、非常に貴重でありがたい。

いろいろやれることがありがたいのではなく(もちろんそれもあるが)自分にとってはいろいろな先生から学べるということがありがたいのだ。

もの作りに対する姿勢・考え方、それぞれに異なり、それでもって何十年と続けてこられたことが勉強になる。

職人の先生もいれば、芸術的な捉え方の先生もいて、だから、答えは一つではないのだ。

意見をきき、まず、そうか。と思う。
それから、自分のなかの答えと照らす。
別の先生の意見を思い返し、それとも照らす。

答えなり考えは、行ったり来たりする。
ときに曖昧に、ときに明確に。
こんなでいいんだと。

でも、結果的に決めるのは自分。
だからこそ、そこに至るまでのたくさんの選択、たくさんの自由に翻弄されないストックを蓄積しておきたい。

木芸というのは、「芸」という言葉が入っているだけあって、やはり芸術的な部分もある。
といえる。
といっていいのかもしれない。

木工と違って、テーブルや椅子といった、使う人に即したもの作りではなく、自分は何を作るのか。
他者に答えを求める前に、自分自身に問いかける。
そんな木芸。

だから、厳しい。
作っている今も。
そして、ここを出た先も。

なんで作ってるんだろう。
の、自問自答の繰り返しだろうから。
で、その答えが曖昧であるからこそ、続けるのかもしれない。

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2008/10/18

くりもの

ひたすら、くる。

ろくろが終わり、いまはとにかく、くりまくる日々。

ノミや鉋で木を彫り、かたち作る「くりもの」。
正直、ろくろのような命縮める恐怖との闘いはないけど、地味にしんどい。
体力仕事である。

デザインによっては、ルーターやディスクグラインダーというような電動工具でほぼ完成させてしまうものもあるんだけど、自分のは無秩序な自由曲線のかたちなもんで、とにかく手でやるしかない。

この無秩序というのが意外と曲者で、先生から

「ぶっさいくになるでー」

ことあるごとに、この言葉をいただく。

仲間からは、

「え?なにこれ、ギター?」←完全に馬鹿にされてる

「ちがうよ、ひょうたんだよ」

てか、いまどき、ひょうたんかよ。

ぶっさいくなうえに、ダサい。
おまけに、これ顔みたいじゃんっていわれた挙げ句、変な顔書かれちまうし。

そんな落書きされたおダサなひょうたんくりもの抱えて、必至にちみちみ鉋かけてりゃ笑われるし。
どーしたものよ。

さて、こんなひょうたん坊や、アホなつらして、刃がたたんほど硬い。

先生から、こりゃ硬いでーって何度もいわれ、力も技術もないくせに、選んだ材、ケヤキ。

チョー、硬い。

そして、硬い材は重いってのに、こらまたでかいもん作ってる。
なもんで、持つっていうよりは、抱っこして、うろうろ。
ぶっさいくなひょうたん抱えて、ヨロヨロ、あっち行ったり、戻ってきたり。
何してんでしょ、あの人って感じ。

こんな調子で、今月中に完成するんかいな。

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2008/10/07

克服する日

いま、ろくろで蓋つきの箱を作っている。

先月、コワイコワイ、大騒ぎしてた頃は到底考えられない代物である。

蓋がつくんでしょ?
入れ物っていうんだから、それなりに深く掘らなきゃならんのでしょ?

ムリムリ。
絶対、ムリ!

だったはずなのに、ろくろ、あと数日を残して終了という現在、ちゃんと作っているのだ。

自分だけじゃない、10人みんな。
10人が一斉にろくろに向かっている姿は、圧巻だろう。
かなり地味だが。


そう、1週間ぐらい前だ。
どうしても先に進まなくて、放心状態になってた。
どんなに気を付けてやっていても、刃が食い込んでしまうのだ。

このままでは次の段階にいかれん。

刃が食い込む

それまで作ってたものがめちゃめちゃになる



ろくろ、コワイ


とまあ、こんな。
これを断ち切らねば、ぐるぐるの恐怖からは脱せないのだ。

どーしよ、どーしよ。
困ったなあ。
てか、もうやりたくないよ。

ぐるぐるまわる木を眺め、ただただ、どうしても入れられない刀を持って。
持ってるだけ。
刀が!
刀が!
入れられん。

「コワイのを克服しないと、先には進まんでしょう」

と、先生。

「・・・・」←おいら無言

先生は手を貸さなかった。
しばらく後、何かが吹っ切れたのだろうか。

いきなり、刀を深く深く入れ始めた。

どっちにしたって、飛ぶんだ。
刀が飛ぶか、材が飛ぶか。
こわくても、なんでも、わからんもん。
やんなきゃ。
やんなきゃ、わからんもん。

結果。
先に進んでる。

あの時は、どうしようもなくて、ヤケクソに近かった。

でも、それでよかった。

先に進むっていうのは、苦労なくしてはありえんのかもしれない。
苦労の結果が、いま。
先に進んだじょー!
という実感。

こうして、ちょっとずつ先に進んで、数ヵ月後、春が来て、我々はここを去る。

そして、いつか、10人でまた会う日が来たら、ろくろのこと。
話すんかな。

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2008/09/10

ろくろとの闘い

噂には聞いていたが、ろくろというものがここまで強烈とは想像もしていなかった。

ろくろ?いいなー、やってみたい。

それは陶芸の世界。

ろくろには、木工の世界もある。
これが強烈なんだって。

大袈裟かもしらんが、命がけ。
ちょっと気い緩めようもんなら、刃物飛んできよん。
(ホントだって。自分だって飛ばしたもん)

ろくろ、そう、ぐるぐる同心円じょうに刃のあとのついてるお盆。
あれです。

伝統工芸展かなにかで、実演されているのを見たことある人もいるかもしれない。

まわってる木に刃物あてて切るんでしょ。
簡単そうじゃん。

確かに職人さんがやっているのをはたから見てるぶんには楽しそうだし、簡単に見えるかもしれない。

ふざけんじゃないよー!
簡単なんていったらなあ、承知しねえぞ。

つくづく感じる。
これはなまじっか、学生なんかがやるもんじゃねえ。
プロの世界っすよ。
職人魂炸裂の世界なんすよ。

まず、その在り方が実に原始的であるというかなんというか。
え、そんな程度でいいの!?
みたいな。

1.5センチぐらい、ぴこって突き出た4つの歯に木をガンって打ち付けて、それを、ウオンウオン高速で回転させてびびりながら刃を近付けて切るわけなんだけど、こんなじゃ外れちゃうじゃない?

ええ。
普通にガンゴン外れますよ。

ボコッ!
ごろごろごろごろ。←木が床を転がっている

ガンッ!←刃物が木に食い込んでいる

ズドォン!←保持がきかなくて刃物を持った手が、ブオーンってもってかれる

ガガガガ。←刃物が木に食い込んでて、それでも果敢に挑戦している

これを10人の人間がいっせいにやってるわけです。
まず、音がすごい。
ボカドカ、ガガガガ。

人の出してる音にもびびるけど(その音でなにが起きてるか大体わかる)、自分で起こしてる事態にも相当びびる。

こんなろくろが、1ヵ月続く。
製品になるかどうか、それ以前の問題に、我々の命が続いているかどうか。

微妙なラインだ。
ギリギリっす。

発狂か欝か。
どっちもやだな。

じゃあ、闘うしかないのか?

闘える相手じゃないよ。(正解)

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2008/08/24

問答

夏休みが終わり、ようやく動きだしたかな。
そんな感じ。

学校ではいまだに額縁は作らないけど、まあ、それはそれで仕方ない。

自分で作ればいいのか?
作らずとも構想を練ったりしとればいいのか?

いやいや、いいのだ。
いまは、いまできることをやれば。
むしろ、それが貴重である。

自分はあまり構想を練らない。
どんなガクブチを作りたいか。
おぼろげな形はある。
でも、それを図におこし、まめに書き留めることはあまりない。

ギリギリの局面になって、ようやく書いてみる。

だけんど、紙を前にするより、現物である木なり材料を手にし眺めてるほうが、「こうしたい」という形は自然と出てくる。

そんなで、いまはいまの流れに身を任せている感じである。

バタバタしたとこで、どうにもならないし、かといってもんもんと考えていても、一人よがりだわ、そりゃ。

ガクブチを含め、こうしたい、こうありたい、というビジョンはある。
それは、ひとつひとつ、積み木を重ねていくようなものだ。

でも、それらは自分ひとりではできない部分もある。
「人」や「時機」なんていう、自分ではどうにもならんもののなかで、あらがわずに呑み込まれつつ。
けど、流れのなかにいるのは、自分と。

ゆっくりでいいかな、なんて思うようになった。
数ヵ月前の自分とくらべると、かわった。

慌てて云々、じゃなくてね。
結局は、ガクブチが作りたいんだもん。
それをどう作っていくかっていう話し。

ガクブチが好き!好き!大好き!
というでしょう。
じゃあ、そんなに、そこまでガクブチが好きな人間が作るガクブチっていうのは、いったいどんなもんなんだい。
まず、それを作ってみたい。

いままでの自分に対する、いや、だけじゃない。
周りの人々のいだく疑問に対する答えのひとつとして。

額縁に魅了された人間は、こんなガクブチを作るんです。って。

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2008/07/31

血のしるし

堅くて堅くて、こらダメだってことで、思いっきり勢いつけて彫ろうとしてたキハダのスプーン。

で、案のじょう、指に深く彫刻刀の刃が食い込んだわけで。

ささった瞬間、これはかなり深いなって。
すぐさま、刃を抜こうとしなかったもん。
だって、血、とめどなく出るだろな。
そんなだったんだもん。

でも、いつまでも指に彫刻刀を突き刺しておくわけにもいかんわけで。

抜いた後は、血がとまらんで大騒ぎ。

部屋の畳に、敷いてあった新聞紙を貫通し血が染み込み。
作業してた板の上にも、ぼたりと血の跡が。
そして、肝心のスプーンにも血。

そんな血だらけのなかから生まれたスプーン。

今日、漆の部屋からやっと出したら、

光ってるー!
あんた、てかてかやないの。

予想をはるかに超える輝きにビビる。

先生、曰く

「丁寧にペーパーあててたもんね」

「・・・・・」←記憶がない

すぐまた彫刻刀を使うのに抵抗があって、ペーパーあてて無理矢理かたちを作ろうとしてたねえ。
で、わしわしペーパーあてた結果、かたちになってたねえ。(どんだけあててんだよ)

かたちになるほどペーパーをあててたってことは、いま思えばものすごくスプーンを磨いてたことになるのか。

だから、漆がきれいにのって、てかてかになったのか。

まったく予想してなかった結果と、血の因縁のスプーン。

前期最後に、手応えのあるものが残った。

今日で実習、おしまいです。

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2008/07/29

気付くの遅すぎ

いい砥石、持ってんだよ。
という、木芸の仲間から、どれどれ試しに、と借りてみた。

たしかに、いつも使っている砥石より堅くなめらかで、力いれて研いでも刀が食い込まない感触。

研いでるときは、まあそのくらいの感想なんだけど、いやいや使ってびっくりよ。

いつも通り、刀を仕込んでカンナをかける。
木にすっとあてた瞬間、あれ?なんかいつもと違う。
刀が木に吸い付くというか、するりするりと切れていく。
切れ味だけじゃない。
カンナをかけた面。
一度しかかけてないのに、ちゅるちゅる。

「・・・・・」

今までの苦労はなんだったんだろう・・・。
そら、言葉も失うさ。

どんだけ力込めてかけてたか。
作業台動かすほどさ。
ぷうぷう、意味不明な声発するほどさ。

だって、切れないんだもん。

そりゃ、そうさ。
刀がろくに研げてないんだもん。

それでかけてましたからね。
もんのすごい、みなぎる力ですよ。
力、つきました。
あふれる力ですよ。

いつも、ひいひい力かけまくってるから、聞かれたんですわ。

「そんなに堅い?木」

「力込めなきゃ切れないんだよ」

ちゃうちゃう、切れないカンナ駆使してっからよ、あなた。

それよりあなた、今までよくそんな切れない刀でやってたよ。
って言われた。

ホント、よくやってた。
へとへとだよ。

得したこと?
無駄に力つきまくってガタイよくなったってことかなあ。

4ヵ月、こんなでよく頑張ってた。
苦労してたよ。
長い苦労のおかげで、今日の感動たるや。

切れるーっ!!

見えてなかったものが、いま見える。(気がする)

やっぱ、研ぎなのよねえ。

って、あなた気付くの遅すぎです。
いまさらかよ。

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2008/07/27

夏休み来ます

あと1週間で夏休み。

7月、しんどかった。
暑さと睡眠不足がたたって具合が悪くなり、その翌日に激しく指を切り、血がとまらーんと騒ぎまくり、そうこうしてるうちに治り。(出血は派手なわりに、治りは地味にはやい)


昨日は、ここ上松のお祭り。
何年ぶりだろうか。
花火をみた。
自分にとって、花火とは夏の終わりを意味するもので、これからまだまだ夏ってときの花火で、なんだろね、しっくりこない。


8月あたま〆切りの糸ノコ・コンテストの作品をなんとか完成させ。
どうなんでしょう。
崩壊したのを、ボンドで接着。
こんなで大丈夫なんでしょうか。

でも、やらねばならないことは、なんとか終了したので、夏休み、無事に迎えられそうです。

いやいや、まだなんかありそうだけど。

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2008/07/21

身についたこととは

身についたこととは

しょぼい携帯のカメラで撮ってるので、なんともわかりにくいが、ふたつのスプーンは同じ木材から作られている。

材は、キハダ。
白っぽく見えるほうは、辺材。木の外側、というか、皮に近いほうだ。
色が濃いほうは、これとは反対に木の中心に近いところ。

同じ材でも、表情は違う。
ここで学んで四か月。
約三分の一が過ぎたわけだが、ようやく、「これ」を感じれるようになった。
四か月、学んでやっと身につけたのは、技術でもなんでもなく、木、そのものの力なのだ。
それを感じれるようになった。

自分は自然愛好家でもなく、かといって、その真逆をいくような生き方もしていない。

しかし、自分が何か作り続けることで、必然的に木は切られていく。
でも、だからって、作ることはやめないだろう。
ちゃんとしたものを作ろうと思う。

四か月たって、直角がでてる、平面がでてる。そんなことじゃなくて、木に対する姿勢を学べた気がする。
そして、これはこれからもずっと続くことなんだろうなって思う。

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2008/07/09

計画は難儀だ

いま作っているものは細工が複雑になるので、きちんとしたデザイン案を見せてくださいということになっている。

が、しかし、実際に使う木をはいで雰囲気をみないとなんともいえんなあ。

きちんとした、ってあらかじめいってるのに、ノートの片隅にででっと書いたラフをこえた単なる意味不明の図を見せる。

「これこれ、こういうの作りたい」

なんでしょ、これは。

「実際に木、切ってみないとわかんないから」←そんなで、図も曖昧

いや、だから切る前にデザインを見ないことには始まらないって最初にいったでしょう。

それでも、ワケわからん図を指差しながら、こんなの、っていう説明。←強引


自分はどうも、予想して計画をたてるというのが苦手だ。
作りながら、組み立てながら、思案しながら、こうかな、ああかな行きつ戻りつしながら完成させる。

なもんで、最初思っていたものと出来上がったものではえらい違ったりする。

でも、今回作るものは正確なダボの位置などを決めておかなくてはいけない。

にもかかわらず、とりあえず一個は試しに切ってみようということに。

大丈夫かいな、もう。


決まったものを決まったように作るより、自由に作るほうが得意だ。

同じものをたくさん作るより、いろんなものを作るほうが得意だ。(出来もしないのに、案はぽんぽん浮かぶ)

そーいや、若かりしころ職人さんにいわれたな。

あなたは職人向きではなく、創造のほうだ。

と。
たしかに、自分、職人にはなれんなあ。
こんな調子じゃ。

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2008/07/06

先に向けて

そろそろ本格的に、学校を出てからのことを考えなければならん時期になってきた。

最近は授業の合間にも、そんな話題をおりこむことも多くなり、必然的に夏休みをきに個人々々動きなさいよの雰囲気になっている。

で、昨日は見学会。
独立して活動をされている先輩方の工房へ。

どのかたのお話も、突飛でなく当たり前に「そうだ」と思えるもので、今まで自分の知り合ってきた職人さん、ものを作る方々のお話と重なっていた。

ものを作るにも、まあいろいろあって、そんななかで「木工」というジャンルでやっていこうとなると、相当厳しい。
夢だけじゃ食っていけない世界なのだ。
好きだけじゃ食っていけない。

じゃあ、どうやっていくのか。
と考えたとき、それにともなうのは技術だけではカバーできないものが存在していることをひしひしとリアルに感じていなければいかんのだ。

自分は、それが何であるか知っている。
最終的に「続ける」となったとき、これが存在していなければ、おそらく続けることは難しいと思う。
だから、せっせと磨く。

ガクブチというのは、「木工」とは違うジャンルだと思っている。
でも、違うといえどそれは木工以上に厳しいジャンルであると思う。

ある先輩は「なんでも出来なくちゃいけない」と、おっしゃっていた。
けど、自分はなんでもなんて出来ないし、するつもりはない。
だって、ガクブチしか作らないもん。


常にそうだけど、自分は崖っぷちに立っている。
落ちたら終わる。

犠牲になるものは、「もの」でなく、自分。
自分しかないのだ。

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2008/06/25

即売会に向けて

即売会に向けて

3月にある即売会。
技専の授業のなかで作られたものは、このとき販売される。
ま、全部ではないんだけど。
だって、いま作ってるボコボコの「穴とほぞ」なんて、誰もいらんでしょう。

そんなわけで、売り物一発目はキーホルダー。
三種の材を寄木して、それを糸ノコで切ったもの。

三枚の寄木板を作って、三つのキーホルダーを作り、そのうちの一つを販売。

という主旨なのに、勝手に自己解釈して、三つつなげてるし。(コラコラ)

だって、寄木がうまくいかなかったんだもん。
それで、いい部分だけ使ってピヨちゃん作ったんだもん。
ママは、きれいにできた寄木板いっぱいに使って大きく作ってね。

そんな、邪道キーホルダー。

これからも、きっと自己解釈型・邪道方式で作る先生泣かせの生徒であることでしょう。

だって、いろいろ思いつくんだもん。

先生、ゴメン。

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2008/06/19

治癒力高まる

昨日のもそうだが、ここに来てちびちびと小さくケガをするようになった。

ケガした直後は、材に血を付けたくないのもあって絆創膏を貼っている。
しかし、作業をしていると指に力が入って、肝心なとこはむき出しだったりする。
全く意味がない。

なもんで、絆創膏をすぐはずしてしまうわけで、いつのまにか自然治癒力が高まってしまった。


ここに来て、いろいろと得するようになったことはある。

朝型の生活に切り替わったこと。
無駄に肩幅でてマッチョになったこと。(うれしいのか?これは)
今まで以上にいっぱい食べるようになったこと。(得なのか?)

でも、毎日、団体行動・団体生活なのに、相変わらず、というか輪をかけてわがまま・言いたい放題になってしまった。

昨日、放課後、機械を使うときも。
今日、糸ノコを使うときも。
その切ったものを貼りつけてるときも。

気付いたら、ちょこんと隣りに、いつもマイペースくんがいる。
仲良く一緒にやればいいのに、おいらの強烈な一言。

「ついてこないでっ!」

最悪やなぁ、自分。
子供のケンカじゃないんだからさあ。
ごめんよ、マイペースくん。

でも、たぶんまた言うと思う。

「ついてこないでって言ってるでしょ!」

自分、こりない。

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2008/06/18

絶えぬケガ

ここんとこの暑さで、だいぶまいってるんでしょう。

危険です。
今日はケガしまくりです。

機械の刃の交換の仕方を練習。
あれ?
はずれないなぁ。

おらっ!

思いっきり手前に引いたら、ガクって。
材を押さえる当て木に、指がゴンって。

刃の交換をしてて、刃で指を傷つけるならまだしも、当て木。
で、中途半端に痛い。←まぬけである。

「勢いよく引くと危ないですから」

と、先生。

てか、もう遅い。
思いっきり、引いたあとだから、先生。

あたった衝撃強く、指から、血ぷらーんってたれてるし。

「あなた、血、床にたらしてるから」

と、周りからいわれ、あたふた。


午後は、穴あけとほぞ作りの練習。
周りのみんなは、次々、今の作業を終え、次の段階へ進んでいる。

またも、あたふた。

どかどか、ゲンノウを打ち下ろしていたら、「ぬか」と鈍い変な音が。
痛いがな。
左、人差し指の皮が、めろってむけてる。

痛い。
今日は、激しい一日だった。
とりあえず、もう、寝よう。

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2008/06/11

箸、使用開始

完成した箸を「実験」という名目で使ってみる。

鉋で仕上げたもの、彫刻刀で仕上げたもの。
それらに漆を塗ったもの、ウレタンを塗ったもの、荏油を塗ったもの。
計七膳。

これらを日替わりで使っていって、さて1ヵ月後どうなってるでしょう。
って。

本日の夕飯は、彫刻刀で作って油を塗ったものを。

どれどれ。

ふむふむ。

ふーん。

「普通」

いたって、普通でございます。

これだけじゃないけど、自分の作った箸はどれも、ごぶっとい。
もっと細くすんなりめに作ったほうが、使い易いなと思った。

実際に「使う道具」っていうのは、使うということに焦点のしぼられたデザインというか、形のものが自分は好きだ。

箸なら箸。
コップならコップ。

使うということを最優先に考えると、もののデザインは贅肉が落ちシンプルになり、どんどん研ぎ澄まされていく。

そんなのが好きだ。

逆にガクブチは、過剰に「なにか」って感じで、わいわいしてる。
反動なのかもしれない。
無と有の。

その間を行ったり来たり。
でも、ガクブチも、いつか究極の「無」に近づいていきたい。

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2008/06/04

技専の先輩

今回、額縁の「タクラマカン」の間を取り持ってくださったのが、糸ノコで木のおもちゃを作っているナルカリさん。
ここ、上松技専の先輩である。

「糸ノコで木のおもちゃ」と書いたが、もちろんそれは間違いではないのだが、それだけではない。

木のおもちゃというと、かわいくて、ぬくもりがあって・・・
たしかに。
ナルカリさんの作るものも、もちろんそうだ。

しかし、「だけ」じゃない。
「だけ」にとどまりたくない。

でも、そうするとまわりの反応は複雑になる。
毒のあるものや、ダークなもの。
それらは、「かわいいおもちゃ」を求めてるお客さんにとっては違和感であったりする。

だけど、作る人間として、やはり、自分の本当に作りたいものを作りたい。
が、生活していかなきゃならん。
食ってかなきゃならん。
売らなきゃならん。

くるしいです。
板挟みですから。

ナルカリさんは、言います。

「アズヲさん、とにかく作れ。
作らなきゃダメだ。
自分の本当に作りたいものを作り続けろ。
売れなくたって作り続けろ。
媚びちゃダメだ。
逃げになるぞ」

たしかに生活はしていかなきゃならん。
でも、「売れる額縁だけ」を作る人間にはなりたくない。
葛藤です。

「アズヲさん、くるしめー」

って。

はい。了解。
ラクな道はいかんぜ。

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2008/05/31

箸を作る(宿題編)

箸を作る(宿題編)

箸にどっぷりつかる週末であります。

授業では鉋を使ったんですが、宿題は彫刻刀で。

上が渡された朴の材。
中央が小刀。
下が昨日深夜まで朦朧としながら、なんとかベースまでってことで彫ったもの。

がたがたでございます。
ここから、どうしたいんでしょう。

理想としては、すんなりしたシンプルな物を作りたいのですが、この調子だと野趣あふれる箸になっちまいそうなんで(理想とかけ離れるがな)、二膳目に着手しちまいましょう。

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2008/05/29

箸を作る

漆を塗るために、箸を作っております。
おー、「工芸」って感じしてきましたねえ。
そうなんですよ、ワタクシは木工芸科なんですよ。

さてさて、先日、デビューしたての小鉋ななちゃん(また名前つけてる)を駆使しまして、箸を作る。

センスが悪いのか、やれどやれど不恰好なままなので、ひとまず完成にこぎつけ、次。

木材が変わる。
最初のは、朴。
次は、栗。

栗は目が粗くて、ななちゃん苦戦。
削れんなあ。
どしたよ、ななちゃん。頑張ってくれないと。

てか、刃研いでやりなさいよ。
あ、そーか、刃だ、刃ね。
そうこうしてるうちに、放課後のお時間終了。(なにしとん)←要領悪い

先生から、

「どう?二つできた?」

「できません!」←言い切っちゃってるよ、この人は。

できてないんかい。
明日、漆塗るっていうのに。


常に、みんなを追いかけてます。
待て待てって。

でも、マイペース。
だからかねえ、相変わらずストレスたまらんねえ。

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2008/05/18

カンちゃん

カンちゃん

ようやく、自分の鉋の調整に入りました。

今までは、何代もの先輩に使われてきた(で、自分もこれから一年使わせていただくんだけど)鉋をふうふう言いながら調整。

ふうふう言ってるだけあって苦労してるんですわ。

どうして刃が真っすぐ出てこないんだろ、うんうん考えて行ったり来たりしてたら、なんてことはない。
もともと、刃自体が曲がってるでやんの。
早く気付けって。

そんな刃が無理矢理、角度ついて押し込まれてて、台にヒビ入ってるし。

で、ちんぷんかんぷんになっちゃってるアズヲさんが、さらにゲンノウで叩いてるし。
(わかってないくせに、どんどんやっちゃうから)
よけい、ヒビ入ったでしょう。

そんなで先輩の鉋を調整という名目で、デストロイ。

で、いよいよ、自分の鉋に着手。

名を、暴れんぼうのカンちゃん、と。
(そんなんどうでもいいでしょう、つけなくても)

先生から、「あ、この台、あばれる台」と言われ、そこから命名。(単純)

さて、カンちゃん。
今、部屋にいます。
休憩中。

昨日、勘の鈍いアズヲ先生がモーレツに鉋の台(下の部分)を削ってまして、ふと。

こんな削りまくってて、平面大丈夫だろか。(気付くの遅い)

授業中は、平面の台の上にのせて、ねじれがないか、高さが出てるところがないか確認するんだけど、休日。
とりあえず手近な作業台に、のせてみる。

ありゃ、ガタガタいうとるで。

「それ、作業台自体、ガタガタだよ」

そか。
じゃ、作業終了。

カンちゃん、大丈夫?

というより、アズヲさんがダメそう。

こんな持ち主だけど、頑張れカンちゃん。

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2008/05/11

餃子大会

土日・祝日は、寮では食事は出ない。
各自、レトルトやインスタントのものをそれなりに食し、まま過ごしたりする。

が、たまに「みんなで何か作ろう!」
という、非常に積極的な発起人がいる。

今回は、「餃子を作ろう」になっていた。

ん?餃子?
餃子といえば、ここに来たてのときに、なぜか餃子で熱く語った相手がいる。
そのとき、自分は

「くるむのが得意」

と、ひたすら言いまくっていた。


発起人はもちろん、餃子を語った彼である。
これは、ワタクシも参戦しなくては。
ということで、買い出しは行かずとも、作るのは積極的。


「うちは具でキャベツはいれないから、わかんない!」

「チンして、水気切りましょう」

「うちは、具には味付けしないのに、レシピには味付けするようになってて、わかんない!」

「好きなようにやりましょう」

じゃあ、うち流で。
終始、ワタクシ一人がモメモメで、そのわりにテキトーな指示をまわりにとばす。
で、作業も荒い。

「片栗粉は、何グラムくらい入れればいいのかなあ」

「んなもん、テキトーに入れりゃいいんだよ」

「・・・・」

ほれほれといいながら、それぞれのボールに片栗粉がホントにテキトーに入っていく。

「練って粘りが出てくりゃ、いいのよ」

皆様、こんな指示にあおられながらも、上手に具、完成。

次は、アズヲさんが、くるむ!くるむ!大騒ぎしていた「皮にくるむ」段階。

目標、600個!
どんだけ、くるめっちゅうねん。

二つのグループに分かれて、最初は、え〜どうやってくるむの〜てな感じだったんだけど、そのうち各自コツをつかむや、みな無口。

黙々と作業に没頭。
匠の世界。

あっちゅう間に、くるみ作業終了。


焼くのは、得意な人に任せよう、なんていってたくせに、ガンガン焼かなきゃ、人数いるから間に合わない!
ってことで、キッチンに走る。

キッチンは電熱のコンロで温まりがイマイチでダメだということで、卓上のガスコンロ3つ使ってやってるというのに、アズヲさん勝手な行動。

寒くて暗いキッチンで、焼けん!焼けん!いいながら(だからダメだっていったでしょうに)、地味に焼き続ける。

食堂では、皆様、ほくほく食べてるっていうのに、アナタ何やってるのよ、もうって感じ。
だいぶ遅れて皆様に合流し、そして、大騒ぎの後に完成した餃子をいただく。

おビールも飲んで、プハーよ。
うまかった。

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2008/05/04

林業体験その4

間伐作業を無事(?)終え、昼食をとってから「奥千本」を目指す。

赤沢美林は、遊歩道がはり巡らされ一般の人が楽しめるエリアと、一般の人が入れないエリアがある。

今回、我々は普段はとざされた「奥千本」というエリアの見学ができるのだ。
これは、うれしい。

道なき道、もっと険しいのかと思いきや、多少のアップダウンはあるものの、なかなか歩きやすい山道を行く。

途中、指導員の方が木の説明をする。
そのときだけ立ち止まり、あとは歩き続ける。

いや、歩いてるだけじゃない。
しゃべる。
しゃべる。
とにかく、しゃべる。

自分の属する木材工芸科は10名。
もうひとつの木工科は29名。

人数こそ負けてるが、賑やかさでは負けません。
てか、そこ、競うとこじゃないでしょ。

まあ、なにはともあれ、工芸科は自分を筆頭になぜかよく喋るメンバーがそろった。
10名というコンパクトさも手伝って、非常に密な空間ができあがっている。

歩き始めてから1時間半ほどで、「奥千本」エリアに。
まっすぐに伸びた立派なヒノキが、群生してるエリアなのだ。
「千本」と名がついているが、千本あるわけでなく、それほどたくさんあるよ、ということらしい。


数ヶ月前の自分だったら、こんなに元気よく山道を歩けないだろう。
思っていたより、疲労感がないのだ。
おそらく、ここに来てわずか1ヶ月ではあるけど、日々の作業が自分を多少鍛えてくれてるのかもしれない。

腕には筋肉もついてきた。
目指せ、ソフト・マッチョ!か。
でも、床に座って作業してるせいか、どうも下半身はおもたい。
これは、なんとかせねば。

道中、遊歩道にチップまきの作業をしたり、上流の川の水を飲んで「うまいうまい」大騒ぎしたり。
非常に楽しい林業体験でありました。


自然の中に入るっていうのは、もちろん厳しさもあるけど、人間にとっては、というか生き物にとっては不可欠なことだなあって。考えました。
でも、考えるより、心や身体が反応するんだよね。
そういうものよ。

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2008/05/03

林業体験その3

マイペース組は、まだも続く。

切り倒した木の枝を払い、幹を1メートルぐらいに切ってまとめる。

最初は、向こうとこっちで同時に切っていたのだが、どうも揺れる。

「ちょっとー、揺らさないでよー」

「こっちも切ってんだから、しょうがないでしょ~」

作業、はかどらず。

そのうち、片方が押さえてるという名目で、ちゃっかり休憩してるマイペース組。
相変わらず、呑気。

先生やって来て、

「お、楽しそうだねえ~」

「いいでしょ。楽しいのよ」

モメモメしてるわりには、それなりにいいようで。


作業も慣れてきて、そこそこに太い木を倒そうかというときである。

非常に、上のほうで枝がバキバキいっている。
ざわざわと葉音もやかましい。
指導員の方や先生の見守るなか。

カコーン。

おいらの頭に、折れた枝が直撃。
脳天チョーップ!

カクンと、ヘルメットが前のめりに。

「・・・・・・」

「よかったねえ。ほら、ヘルメットかぶってたから」

先生、にっこり。

「・・・・・・」 (←まだ、状況がよくつかめてない、おいら)

そういや、朝の説明でいってたなあ。

「折れて落ちてくる枝に気をつけて作業しましょう」

さすが、アズヲさん。
気をつけるもなにも、脳天チョップ喰らってますから。
アホです。

どこ行っても、アズヲ健在。

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林業体験その2

そう、何もないわけが無いのである。

白くテーピングされた木が今回間伐する木で、それらはあちこちに散らばっており、各グループごと手近なものから切っていく。

本来なら根元から切るのだが、そのマイペース君、おそらく説明なんて聞いていないのだろう。

えらい、高い位置から切り始めた。

「もっと、低いトコから切ればよかったんじゃない?こらぁ、高いよ」

と指摘するも

「ん~、切り始めちゃったからねえ」

作業、続行。

まあ、いいか。(おいらもテキトー)

木の倒れる方向に入れた切り口と逆の方向から、今度はワタクシが鋸を入れる。

「おお?おお?高柳さ~ん、鋸、似合いますね~。記念に写真とりましょう」

って、カメラを出すマイペース君。

いいって、いいって。
今、そんなどころじゃないでしょうに。
木が、ぼちぼち倒れるっていうの。

木が倒れる前に、周囲に「倒れるぞー」と声をかけ、注意を促さなければいけない。
のに、あんた、写真なんて撮ってる場合じゃないのよ。

お?いよいよか?木、倒れるか?

「倒れるぞぉ~」

マイペース君のちと力の抜けた声が、あたりに響く。
周囲も、一旦作業をとめ、こちらを見て倒れるのを待つ。

倒れん。
あれ?

「倒れるぞぉ~」

いや、倒れないじゃんって、マイペース君。
あんた、どこ見てんの。

おっかしいなあということで、2人で、ぐいぐい木を押してみる。(マイペースな上に強引でもある両人)

「あ、倒れた」

倒れない。
どうやら、上の枝が隣りの木に引っかかって、にっちもさっちもいかない状態。

「おお、おお、おお」

といって、駆けつける森林組合の指導員の方。
引っかかった木を、えいえい引き寄せようにも、高さがあるんで木は細いが意外と重い。

手伝うにも勝手のわかってない2人が手を出したら、かえって邪魔だろうということで、遠巻きで眺める。

「ちゃんと、上見てから切ればよかったねー」

「枝がねえ、引っかかっちゃうんだねえ~」

指導員さん、ふうふうひとりで頑張ってるというのに、呑気なマイペース組。
ダメだ、この組。

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2008/05/02

林業体験その1

学校から10キロメートルちょい離れたところに、赤沢美林がある。
本日は、ここで林業体験。

まずは、間伐作業。

人が山に入ってぎゅうぎゅうになったところを間引いてやり、日をいれ、木を成長させ、大地を丈夫にしてやるのだ。

人間のやる行為といっても、間伐と乱伐は違う。

勝手に、山に入って木を切ってはダメです。

さて、木を切るといっても板材はあるけど、山に生えてる立ち木は初めてである。
生きた木なので非常に水分がある。
鋸が突っ掛かるような感触で、思うように動かない。

二人一組で作業するのだが、自分もマイペースだが、さらに輪をかけてマイペースな人物がいる。
その相手と組んでの作業。

何もないわけが無い。

以後、続く。

今日は、もう寝る。

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2008/04/28

なんにもない部屋で

なんにもない部屋で

自分の部屋は、衝撃的に物が無い。

30部屋ある寮のなかで、おそらくダントツだと思う。

「ガクブチ作ってるんでしょ?飾ればいいのに」

と言われたけど、ガクブチは一つも持ってこなかった。
(名刺代わりに、写真は持ってきたけど)

なんだろ。
ここでは、白紙でいいや、と思っている。

むしろ、白紙でありたい。いったんゼロに戻して、そこに自分の知らないことを詰め込んでいきたい。

だから、今まで作ってきたものは置いてきた。

生活で使っていたもろもろも。
パソコン、テレビ、車。
衣類も最低限で。
調理器具なんて、何も持ってこなかった。

そんなでも、日々の生活は不便ではない。


物の無い空間に、音楽だけがあって、満ちている。

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2008/04/24

なにゆえ、体育

技術専門校なのに、

職業訓練校なのに、

体育がある。

大学時代も体育はあったけど、美大でしょ。
やる気なかったわけですよ。

そんな人間が10年以上のブランクを経て、ボールだ、ラケットだ、触れる。

それは、小さく未知との遭遇に近いわけなんですよ。

足ひねったさ。
腰もくたびれるさ。
ひざ打ったさ。
なぜか、ひじも。

30をこえ、おとろえ、より鈍くなったというのに、なぜ体育よ。

でも、無駄に頑張っちゃうんだよね。

無駄にジャンプ。
無駄に回転。

どちらも無駄な動きでございました。

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2008/04/22

道具との対話←できてない

カンナの刃を研いでいるのだが、ここだっ!
という「決め」どころがイマイチわからない。

なもんで、いつまでも、もたもた研いでいる。

そうすると、あってはならぬ方に刃は研がれ、現在「丸っ刃」という、大変よろしくない状態。

道具との対話。

いまんとこ、完全なる一方通行。

対話、したいです。

卒業するまでには。

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2008/04/18

おててが、いたいの

おててが、いたいの

怒濤の一週間が過ぎました。
毎日、濃密で、みっちりぎちぎちにやることがつまってます。

まず、刃物を研ぐときに使う「砥石台」を作成。
いきなりかい。

初めて使うノミやカンナに、あたふた。
そりゃ、するわ。

あわあわしてるばかりで、いっこも作業はかどらねえ。
そのうち、みんなから離れていく。
おーい、待てー。

待ってはくれません。
これが、技専。
普通の学校じゃない。


道具は、どれも大きくて重い。
持ってるだけでも大変なものを使いこなせっていうんだから、マッチョになってしまうでねえの。

頑張れ、アズヲ。
お腰が痛いぜ。

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2008/04/13

初・散歩

初・散歩

校内にあるこの鉄橋、ワタクシのお気に入りでございます。
(逆光でよくわからんけど)

去年の夏、見学に訪れたときは、この橋の先は木がモヤモヤとしてて、行き止まりだった。

が、なぜか今は通行可能。
で、500メートルぐらい進むと道が分断される。

ので、もどる。

さっそく宿題がでてるので、それをやらなければいけないのだが、眠い。

今までの夜型の生活がたたって、眠い。

だけど、ハラが減ってきたので帰る。

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2008/04/12

旅の安宿のような

寮生活は、旅の安宿時代を思わせるところがある。

寮は、30名入る。
1、2階は、男性。3階は、女性。

ま、今年は女性が少ないんで、女性のフロアにも男性が3名入っているという、いいんだか悪いんだかの感じで。

でも、旅の安宿のドミトリーは、普通に男女ミックスでしたからねえ。
わいわいしてましたねえ。
懐かしいねえ。


今日は、学校が休みということで、自炊。
数人で作って、あとで金額を割るという、旅の頃とまんま同じスタイル。
こらまた、懐かしい。

明日の朝食は、ホットケーキです。

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2008/04/11

三日経過

三日経過

こちら、寮の自室からの眺めであります。

山と川です。

正直、川が近すぎて、癒しのせせらぎというより、轟音です。
夜中、目が覚めるのよね。
さて、入寮式、入校式、と無事に終わり、本日は各科にわかれて今後の授業計画をききました。

「ガクブチが作りたいんですっ!」

何をきかれても、アホみたいにこればかり、ひたすら答える自分。

いいんです。
ガクブチなんです。

先生は理解してくださってます。

ありがたい。

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2008/04/08

上松技術専門校

これが、ワタクシがこれからお世話になる学校です。

どれだけの人がこういった学校に興味があるかはわかりませんが、

「へえ~、こんなことしてるんだ」

という参考に少しでもなればいいなと思います。

どれだけ記事をアップできるか、いまのところ未定ですが、ちまちま書いていくことでしょう。

自分にとっても未知の世界である技専の世界。
1年間、どうなることやら。

どきどきどきどき。

頑張ってまいります。

こちら、上松技術専門校のHPです。

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2008/03/05

学校へ行くワケ

いまだに、なんで木工の学校へ行くんだろうと不思議に思っている人はいる。

いままで働いていた本屋の人たちも。
多くは、なんでだかは、よくわからない。

うちの親父も。
娘が黙しているので、どんなことを学ぶのか、はたまたどんな学校なのかすら知らない。

自分は、よく喋る。
ようでいて、肝心なことは黙しているような気がする。

自分にとって、肝心なことというのは、非常に「繊細」なことだと勝手に思い込んでいるフシがある。
ようは、秘密なのである。

そして、秘密というのは、自分であたため、自分で遂行し、自分で結果を導くものだと。
思い込んでいる。

秘密であるがゆえに、勝手に言いたい放題言われている部分がある。

「いい歳して学校なんて、普通ならありえない。常識あんのかしら。よっぽどのお嬢様じゃなきゃ無理よねぇ~」

みたいな。

世間の持ち出す「常識」のものさしに、自分の生き方は、ことごとくひっかかる。
ひっかかるがゆえに、自分はそやつらに牙をむく。
ほっときゃいいのに、となだめてくれる人もいるけど、わざわざ、牙をむく。

でも、正面から向かい合ったとき、世間を盾にしてる奴は、弱い。
だから、いつも「負ける気がしねえ」といって、向っていく。
そして、事実、負けない。
身体は小さいけど、強い。(頑張れー、アズヲちゃーん)

確かに、いい歳だ。
32才。
独身。
女性。

これほどの条件があって、よくまあ1年も学校行く気あるねえ。
言われて当然かもしれない。

しかし、お嬢様でもなんでもない。
家庭が裕福なわけでもない。
1年間のお金は、自分で貯めたものだ。
この歳になって、親の仕送りなんてものは、ない。

ただ、かあちゃんは、

「あっちゃんに、野菜ジュース送るんだー」

と息巻いているが、いまだに学校の住所すら知らない。
どうやって、送るつもりなんだろう。
意味がわからない。

帰ってきたら、無一文だ。
愛車、ヘボ吉くんを動かすお金すら残っていないと思うのだ。
(ヘボ吉くんは自宅待機。車検待ちの状態になる)

そうまでしても、学校に行きたいのだ。
今よりも、帰ってきてからのほうが、俄然大変になることを百も承知で出かけていく。

そんな現実の見えていない、ドリーミーちゃんでも、現実逃避人間でもないから、帰ってきてからのことはうすうす見当はつく。

「常識ないわよねえ」

と、せせら笑っている世間の言う通りなのかもしれない。
でも、負けん。
笑われても、負けん。

額縁を作って誰かのためになろうとか、認めてもらおうとか(誰にじゃ)、全然思っていない。
しかし、それが誰かの手に渡るものであるのなら、生半可なものは作りたくないのだ。

なんとなく、かわいいもの。
なんとなく、おしゃれなもの。
なんとなく、きれいなもの。

そんなもの、クソ喰らえ。

作るなら、見えないところから知りたい。作りたい。

うわべの装飾ではなく、まず根本を知りたい。
派手じゃない。
色みもない。
面白みもない。

無垢の「木」というものを知りたいのだ。

そこから、アズヲ・ガクブチを再出発させたいのだ。

32才。
アズヲ。
頑張るしかないだす。

崖っぷち人生、サイコー。
堕ちたら、死ぬ。

いや~、死なないね。
それは旅で実証済み。
死んでたまるか。

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2008/02/12

懸念事項

さて、寮は決まったものの、まだまだ懸念事項は多い。

いばらの道なのでございます。
険しいざますよ。

まず、学校のある木曽の上松っていうところは、そりゃー自然は豊富なんですが、生活するにはかなりのサバイバル地域なんです。

ここで生活してるかたは、一体どこで買い物してるんでしょう。
初めて、この駅を降りたとき、ワタシ思いました。
ワタシ、ここでやってけるのかちら。

寮は、授業のある日にしか食事は出ない。
ということは、土日は食糧供給停止。

毎週末、家に帰れるほど、予算にうるおいはない。
なんせ、片道6000円!もかかる。
往復12000円。
んなもん、毎週繰り返してたら、家帰るだけで、1ヶ月に5万近く消えるでねえか。
ムリムリムリ。

でも、食料が・・・

探しましたよ。
ホホホ、ありましたよ。

お隣りの駅、木曽福島に、SATYが。
いや~、ありがたい。

向こう行って、娯楽なんてどうだっていいんです。
問題は、食料なんです。
スーパー、それでいいんです。
それだけありゃ、じゅうぶんです。

食糧問題は、これでなんとかクリアー。
だけんど、交通費は割引きくのか、とか
年金なんて、払えねえぞ、とか
雇用保険って、どんくらい出んのよ、とか。

アタマんなか、駆け巡るのは、カネカネカネ。
だって、4月から収入ゼロになるんだもん。
それなのに、1年、出費し続けるわけで。

当たり前だけど、援助してくれる人は誰もいない。

誰かが行けって言ったわけじゃないし、そりゃ当然。

自分で、頑張るしかないだす。

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2008/02/09

入寮許可出る

めでたく学校に受かったとしても、ひとつ気がかりなことがあった。

それは、寮に入れるか否かということ。

寮の部屋数は、30。
が、しかし、生徒数は40をこえている。

明らかに、10人そこそこは、あぶれるじゃないか。

通えればいい。
でも、どう頑張ったトコでも、始発に乗っても、学校の始まる時間には間に合わない。

同じ県内といえど、長野、意外とでかい。


去年の夏、学校へ見学に行った際に、寮のことを訊いてみた。

「定員があるから、全員は入れないんだよねー。
この辺で、ひとり暮らしするっていっても、見ての通り何もないでしょう。
近隣の町に出るしかないかねー」

って、先生、テキトーな答え。

これは是が非でも、寮に入らねば。
といっても、みんなが望めば、みんなは入れない。

結局、どういう選別で決めたのか、ようわからんが、自分には入寮許可が出た。

受かって一安心。
寮も決まって、より安心。

これから、徐々に準備を。

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2008/02/07

祝☆合格!

受かったどー。
受かったどおーっ!!

1年間、人知れず、地味に地味に、苦労してたのであります。

誰も、ワタクシが数学の勉強してたなんて知らんのであります。
だって、「この二次関数の問題おかしい」といったところで、きっと誰も反応してくれんでしょう。
だから、黙って暗く勉強してたのであります。

思っていた以上に、長く険しいトンネルでありました。
いや~、終わりました。
終わったからこそ、次は始まりです。

山のてっぺんに立って、うおーとか言いたい。(勝手に言っててください)

山のてっぺんで弁当食べたい。(勝手に食っててください。てか、ハイキングじゃん)


さて、受かった受かったって、何に受かったのかというと、木曽にある木工の学校に受かったのです。

もちろん、ガクブチのためです。

ガクブチのために、1年の時間と、100万以上のお金を投資します。

ある意味、旅です。
旅に似てる気がします。

旅で、形に残る何かは残りませんでした。(絵は描いたけど)
でも、自分自身の蓄積は、確かにあります。

学校も、そうなのかもしれません。
1年、学校で学んだところで、飛躍的な何かっていうのは残らないと思うんです。

やっぱり、それは蓄積みたいなもので、じわじわと滲み出てくるんじゃないかと。

いま、とても旅に出るときの気持と近いものがあります。

7年前、東京の港から船に乗って、旅に出たとき。

7年たっても、やること、目指す方向は変わらないな、そう思う。

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